煙突から出る煙で周りに迷惑をかけませんか?
薪焚き人にとって周りへの配慮は欠かすことができません。
煙が多く排出されるのは薪ストーブ本体、煙突種類や設置の仕方、薪、使い方などに起因し、それぞれまたはいくつかが重なって起こります。
本体や煙突がきちんと設計されていない場合、特に高さ不足により十分なドラフトが確保できないなど設置計画時の問題がある場合は工事をやり直す必要があります。
設置がきちんとできていても、日常的に煙突から多くの煙を排出するのは薪が十分に乾いていないことが一番の原因です。特に使い始めの年は保管場所などがうまく確保できずに十分に乾燥した薪が準備できない場合があります。また、シーズンに入ると薪供給業者も薪はあっても乾いたものがなくなりますので注意が必要です。まきを作る時期、乾燥期間、湿った薪の煙排出のメカニズムについては薪ストーブの基礎知識を参考にしてください。乾いていない薪は薪ストーブにとって致命傷です、暖まらないとこの他に完全燃焼を防げススの付着、煙道内火災の誘発と進行します。次は特に着火時などで正しい取扱をしているかということです。
今、薪ストーブは燃焼効率の向上、二酸化炭素の排出量削減に向け、各社が燃焼技術を駆使しています。
方法こそ各社違いますが、炉内が一定の温度になると二次燃焼することにより排出される煙の主な成分である二酸化炭素と未燃焼物はほとんど無くなり、きれいな状態で排出されます。結果、煙はほとんど見えません。ここで特に着火時と限定したのは二次燃焼の条件である一定の温度を超えるまでは注意が必要です。最初から太い薪に灰受けのドアを開けて着火させるのはやめてください。最初に受けた取扱い説明を思い出してください。給気レバーを最大に開き、最初は細かい焚き付けを用意し、細いものから徐々に中くらいの薪をくべることで小さくて高い温度のオキをつくって二次燃焼開始温度までゆっくりと温度を上げてください。薪がなくなり追加するときも同じです。
そしてもう一つは定期的なメンテナンスです。
特に煙突にたまったススにより煙の排出速度の低下はさらにスムーズな排出を妨げるため、給気口が最大に開いていても排出困難になるため完全な燃焼ができません。
これらに注意することで完全燃焼が促され、煙での問題のほとんどが解決されます。
薪の乾き具合はどうしてわかりますか?
含水率計を手に入れてはいかがでしょうか、計測して20%を目安にそれ以下のものから使ってみてください。
乾燥が進むと薪の木口が割れてきます。
よく乾燥すると割れも大きくなり、薪を叩くとコンコンと音も徐々に高くなります。
薪ストーブの設置を計画しています。手順や予算について教えてください。
計画から設置までの工程のスタートは専門店を訪ねることをお勧めします。
予算は薪ストーブ本体・煙突・それらの取り付け工事の合算です。
まずは、ご来店いただき打ち合わせ後、図面を作成します。
作成された薪ストーブ煙道工事の図面に基づき現実により近い予算書(見積書)を作成しますので、早い段階でここまでの手順を踏みゆっくりとご検討ください。
ただし、図面・見積書の作成は、設置場所が茨木、栃木、福島県内に限ります。
薪ストーブに利用できる補助金について教えてください。
時期や年度により補助金が利用できます。
福島県では平成28年度バイオマス暖房でCO2ダイエット事業の募集があります。
募集期間 平成28年6月6日より平成28年9月30日まで
補助額 薪ストーブ1台あたり5万円
補助台数 65台
応募資格の中で平成28年12月9日までに設置が完了することなどが必要です。
注意:この補助金は例年募集期間初日または数日で補助台数を満たしますので申請は事前の準備が必要です。
また、時期が限られますが市町村により、薪ストーブの補助金が利用できるものもあります。
薪ストーブの計画図面の作成には何が必要ですか?
計画の初期段階の場合、まずはご来店ください。
また、決定まで至らなくても建築計画のラフプランなどお持ちの場合は持参または事前にお送りください。
計画の詳細がわかる図面をお持ちの場合は(平面図・立体図・矩計図・内装の仕上げ表や展開図などが作成済み)より詳細な薪ストーブ図面を作成できます。
炉台の図面を作成してくれますか?
はい、作成します。
通常、薪ストーブ設置計画図は
- 設置平面図(薪ストーブの設置場所を上から見た図面)
- 断面姿図(薪ストーブと煙突の設置状況を横から見た図面)
- 炉台・遮熱壁(炉台・遮熱癖を上からと横から見た)
の図面を作成しています。
薪ストーブを設置する部屋の壁や天井の仕上げ(壁や天井をクロス張りとか無垢板をはりたいなど)がわかれば薪ストーブ設置計画図により詳しい炉台や遮熱壁(国交大臣告示225号などを考慮)の図面を作成しています。
薪ストーブの基礎知識の炉台で更に詳しく説明していきます。
煙突の高さはどのようにして決めるのですか?
煙突の高さを決めるにはいくつかのステップがあります。
設置予定の薪ストーブにより安定したドラフトを引き起こすための口元から最頂部(煙突のてっぺん)までの最適な高さが決められています。
次に煙突のてっぺん(煙の出口)は風の影響を受けた場合など圧力(正圧・負圧)により煙突出口から圧力の関係で風(空気)が流入することがあり、出口への方向性を失った煙が逆流し、室内側に煙が出てくるなどの障害を避けるため、風圧帯回避の原理を守らなければなりません。
次に2階建て住宅で一部平屋の屋根を貫通する場合などで2階部分の部屋の天井が煙突のてっぺんを超えている場合(上記二つの条件を満たしていても)などは、正圧・負圧の空気の取り合いにおいて部屋側の引っ張る力が強く、結果煙突のてっぺんから入り込んだ空気の流れが薪ストーブを介し、2階部屋部に移動する結果(スタッグ効果)になり、室内側に煙が逆流します。これも避ける設計が必要になります。
薪ストーブの基礎知識の煙突で更に詳しく説明しています。